
アスペンドス劇場
Mediterranean Region
アスペンドス劇場は、トルコのアンタルヤ県にある古代都市アスペンドスに位置し、古代のローマ劇場の中で最もよく保存されていることで有名です。紀元155年にこの都市出身のギリシャ人建築家ゼノンによって建設され、当初は約7,000人の観客を収容していましたが、現代のイベントでは2万人以上を収容することもあります。劇場の設計は自然の地形を巧みに取り入れており、一部は丘の斜面に建てられ、残りはアーチ構造で支えられています。舞台の背景であるスカエナ・フロンスはほぼ完全な状態で残っており、精巧なローマ建築の要素を示しています。大きなオーケストラ席と高い舞台は支柱によって支えられ、観客と外部環境を視覚的に分ける没入感のある空間を作り出していました。もともと木製の天井と複雑な日よけシステム(ヴェラリウム)があり、58本のマストを支えた柱穴が今も残っています。何世紀にもわたり修復と改修が行われ、とくにセルジューク朝のトルコ人によってキャラバンサライ(隊商宿)として利用され、13世紀には舞台建物が宮殿に改装されました。アスペンドス劇場は古代の技術と文化生活の独特な証であり、その歴史的意義と素晴らしい保存状態から世界中の訪問者を惹きつけています。
ヒント: アスペンドス劇場を訪れるのに最適な時期は、気候が穏やかで快適な春と秋です。文化イベントに興味がある方は、劇場の優れた音響と雰囲気を活かしたアスペンドス文化・映画祭のスケジュールを確認してください。祭り期間中は入場券を事前に購入することをおすすめします。学生、高齢者、団体には割引がある場合があります。古代の石畳は不均一なため、歩きやすい靴での訪問が望ましいです。
興味深い事実
- •アスペンドス劇場は世界で最もよく保存されたローマ劇場とされています。
- •劇場は地元出身のギリシャ人建築家ゼノンによって紀元155年に設計されました。
- •当初は約7,000人を収容しましたが、現代の祭典では2万人以上を収容可能です。
- •舞台背景(スカエナ・フロンス)はほぼ完全な状態で残っており、古代劇場では珍しい特徴です。
- •セルジューク朝のトルコ人は13世紀に舞台建物を宮殿に改装しました。
- •58本のマストを支えた柱穴が残っており、観客に日陰を提供する引き出し式の日よけを支えていました。
歴史
アスペンドスはパンフィリア地方の重要な古代都市で、紀元前5世紀までに豊かな交易の中心地として栄えました。紀元前546年にペルシャの支配下に入りましたが、ある程度の自治を保ち、その後紀元前465年の海戦の後にデリア同盟に加わりました。紀元前333年にアレクサンドロス大王がアスペンドスを征服し、重い貢納と駐屯軍を課しました。紀元前190年にローマに降伏し、ローマ時代を通じて繁栄し、劇場は紀元155年に建設されました。ビザンツ時代とセルジューク朝時代には劇場は維持され用途を変えられ、その戦略的かつ文化的な重要性が続きました。
場所ガイド
カヴェア(座席エリア)155 AD
劇場の半円形の座席エリアで、約7,000人の観客を収容できるよう設計されており、自然の斜面を利用して構造的な支えと音響効果を高めています。
スカエナ・フロンス(舞台背景)155 AD
高さ15.7メートルの舞台の恒久的な装飾的背景で、非常によく保存されており、ローマ劇場建築に典型的な柱やニッチが特徴です。
オーケストラ155 AD
舞台前にある直径23.87メートルの円形の空間で、古代には演者や合唱団が使用し、演劇の中心的な焦点となっていました。
ヴェラリウムのマスト155 AD
劇場の上層部にある柱穴は、観客に日陰を提供する大きな引き出し式の日よけ(ヴェラリウム)を支えた58本のマストの存在を示しています。
セルジューク朝による宮殿改装13th century
13世紀にセルジューク朝のトルコ人が劇場の舞台建物を宮殿に改装し、何世紀にもわたる利用と適応を反映しています。